前田ユキ個展「ハブセンター」

前田ユキ個展「ハブセンター」
会期:2017年12月12日(火)-2018年1月8日()
 
会場:中目黒Solfa「ナオナカムラ」

東京都目黒区青葉台 1-20-5
開場時間:Solfa営業地時のみ  
12日(火)17:00- オープニングレセプション
入場料:日ごと、開催されているイベントごとに異なります
※開場時間、入場料はSolfaのウェブサイトよりご確認ください
お問合せ:nakamuranao19900715@gmail.com(中村奈央)

【関連企画】
オープニングレセプション
日時:12月12日(火)17:00
入場料:1,000円(1ドリンク込)

<DJs> 原島”ど真ん中”宙芳/花梨/トドクロ/SUPANQ BANQUE/BGKNB/JNYASEXULNOISE
<VJ> 青椒肉絲

「ハブセンター」プレスリリース


 この度、中目黒にありますSolfa「ナオナカムラ」では、前田ユキ個展「ハブセンター」を開催いたします。

前田ユキは、1992年福岡県生まれ。2016年、武蔵野美術大学映像学科写真専攻を卒業しました。
2015年には「第21回学生CGコンテスト」へノミネートされ、現在はアーティスト集団「Chim↑Pom」のアシスタントを務める傍ら、写真作品や映像作品をメインに発表しています。
今展は彼女にとってグループ展「反逆する風景」(2016/ナオナカムラ)以来の発表であり、ナオナカムラでは初めての個展になります。

 2016年の夏、前田は約10年ぶりに母の実家がある鹿児島県の奄美大島を訪れました。
かつて、約8年もの間アメリカの統治下に置かれていた複雑な歴史や、昔から変わらない山と海の広がる亜熱帯の豊かな自然、島唄や大島紬など独自の文化からなる奄美大島で、ノスタルジーに浸る間もなく、10年前とは変わってしまった自分への冷たい眼差しに気づかされます。

「日々酒を呑んではクラブで踊り明かすような典型的な『島の女』である私が、約10年ぶりに島に行った。(中略)観光と里帰りという両極端の立場を持って訪れたら、あるはずも無い居場所のなさに気づいた。」(作家ステートメントより抜粋)

 本展覧会では、前田が日常的に足を運ぶクラブを会場にして2016年から2017年に奄美大島で撮影した写真作品で構成し、作品からはどこか他人事のような寂しさと、それを見つめる冷たい眼差しを感じます。

展覧会タイトル「ハブセンター」は、奄美大島に生息する猛毒をもつ“ハブ”と、仲間はずれを意味する若者言葉“ハブ(る)”に由来します。


 アメリカの統治下にあり日本本土から切り離されハブられてきた負の歴史をもつ奄美大島を舞台に、前田自身がそんな故郷から持ち帰ってきた居場所の無さを彼女の居場所の一つでもあるクラブカルチャーにのせます。音楽と酒が飛び交う会場で、本来あるはずの無い自然の風景が共存する不自然さは、作品自身(=作家自身)の居場所の無さを際立たせ露呈します。

故郷を舞台にしたプロローグとなる前田ユキ個展「ハブセンター」をこの機会にどうぞご覧ください。

また、展覧会初日である12日(火)19:00より前田と親交の深いゲストを迎え、オープニングレセプションを開催いたします。


『はじめこの島は、波の上に低く漂っている浮島であった。この様子を天上から見下ろしてかわいそうだと思った「アマテラス」は、ある日「アマミコ」という女神と「シレイク」という男神の二柱の神様に、この島(奄美大島)を修理しなさいと言いつけた。二柱の神様は天上から降りて来たが、海の波が氾濫してまだ島の形をしていなかった。東の海の波は西に越えていき、西の海の波は東へ越えて行くような状態で、人が住むことができなかった。それでいちおう天上に戻って、土や石を運び、草木を持って来て、海の波を防ぎ、たくさんの島々を作った。』昇曙夢著「大奄美史」

修理を依頼される程、どうしようもない島だった奄美大島は太陽の神によって救われたらしい。戦後は沖縄と同じように日本本土から切り離され、米軍政下に置かれた。しかも、軍事的価値がないことから物資や資金が沖縄に集中し、奄美は取り残された状態になった。そんなハブられた島には猛毒を持つ「ハブ」が生息する。

日々酒を呑んではクラブで踊り明かすような典型的な『島の女』である私が、約10年ぶりに島に行った。酒を飲みに出れば「内地の人」と呼ばれ、祖父母の家に行けば結婚の心配をされ、思春期の従姉妹には冷たくされる。観光と里帰りという両極端の立場を持って訪れたら、あるはずも無い居場所のなさに気づいた

前田ユキ

開催スケジュール
正確なスケジュールや詳細はSolfaウェブサイトよりご確認の上ご来場ください
12/12 17:00- 1000yen
12/13 20:00-24:00 1500yen
12/14 20:00- 1500yen
12/15 22:00- 2500yen
12/16 15:00-20:30 2000yen / 22:00-5:00 2500yen
12/17 16:00-23:00 2000yen
12/18 21:00- 1000yen
12/19 18:00- 1500yen
12/20 19:00- 500yen
12/21 17:00-23:00 2000yen
12/22 22:00- 3000yen
12/23 22:00- 2500yen
12/24 17:00- 1000yen
12/25 20:00- 1000yen
12/26 19:00- 1500yen
12/27 18:00- 2000yen
12/28 21:00- 1000yen
12/29 16:00- 2000yen / 23:00- 1000yen
12/30 22:00- 2500yen
12/31 19:00- 3000yen / BEFORE 11PM 2000yen
01/01ー04   close
01/05 21:00- 2000yen
01/06 22:00- 2500yen
01/07 15:00- 2000yen
01/08 16:00- 1000yen