齋藤はぢめ個展「Non Player」



展覧会名:齋藤はぢめ個展「Non Player」
会期:2016年12月2日()-6日() 
会場:素人の乱12号店「ナオナカムラ」 東京都杉並区高円寺北 3-8-12
開場時間: 15:00-20:00  会期中無休
3日(土)18:00- オープニングレセプション
入場料:無料
作家:齋藤はぢめ


「Non Player」プレスリリース


この度、高円寺にあります素人の乱12号店「ナオ ナカムラ」では、齋藤はぢめ個展「Non Player」を開催いたします。
齋藤はぢめは1992年神奈川県生まれ。他者との関わりを扱った映像作品や写真作品をメインに制作し、これまで多数のグループ展への参加やその中で賞を受賞してきました。
また、芸術支援の新しい可能性を実験的に模索するアーティスト組織「ARTISTS‘GUILD(アーティスツ・ギルド)」のメンバーでもあり、「MOTアニュアル2016 キセイノセイキ」(2016/東京都現代美術館)では、未成年のようにも見える少女がアルコール飲料をがぶ飲みする巨大なビルボード作品「CLEAR」を掲げ、イントロダクション的役割を果たし話題になりました。

「ありとあらゆる揺らぎに私は怯えている。その理由は未だはっきりとしない。」と齋藤は言います。
そして、その揺らぎは性別や世代、肩書やコスチュームといった既存のイメージである型に当てはめることで方向を定め、ブレのない個人を装い確立していると考えています。型へのインプットと、型からのアウトプットを通して内面化されていた価値や規範を再考し、そこで生まれる意識の変容を自身の体験を交えながら演出で可視化してきました。齋藤自身が出演する作品も多くあり、常にコミカルとシリアスが混在しています。

今展覧会タイトル「Non Player」はノンプレイヤーキャラクターに由来し、ゲームの世界においてプレイヤーをゲームマスターの作ったストーリーにうまく誘導するための存在であり、プレイヤーが操作しないキャラクターを指します。
自分の物語のプレイヤーは自分自身である前提において、他人にとっても物語のプレイヤーはその他人自身です。主役である自分にとっての他人の存在、あるいは他人にとっての自分の存在は単なるノンプレイヤーキャラクターに過ぎない輪郭のぼやけた曖昧で儚いものなのかもしれません。
美術家であるマルセル・デュシャンは、「されど、死ぬのはいつも他人ばかり」と遺しましたが、それはデュシャンの死を以って、デュシャンが他人へと変容を遂げる瞬間でもありました。
今展覧会では、未発表の新作を含む多数の新旧作品で構成し、学外では今展が初個展になります。
齋藤はぢめ個展「Non Player」をこの機会にどうぞご覧ください。