堅田好太郎個展「三日勇者/eastern easter」展

堅田好太郎個展「三日勇者/eastern easter」展


会期:2012年5月18日(金)19日(土)20日(日) 13:00~20:00
オープニングレセプション:18日(金) 18:00~20:00
イベント:20日(日)18:00~19:30、堅田好太郎、岡田将孝(Chim↑Pom)、松田修(現代美術家)トークショー。テーマ「アートにおける“努力・友情・勝利”は可能か?」
会場:素人の乱12号店
協力:天才ハイスクール!!!!

 この度、高円寺にあります素人の乱12号店「ナオ ナカムラ」では、堅田好太郎個展「三日勇者/eastern easter」を開催いたします。
堅田好太郎は1985年山口県に生まれ、東京芸術大学油画科を目指し4~5浪するも失敗し約2年間ぶらぶらしたのち美学校にて現代美術の講座を受講、2011年に修了するというアカデミックな美術教育とは無縁のルートを辿ってきました。
堅田は、身体を張ったパフォーマンスでスクリーンに投影されたアイドルと疑似恋愛をする映像作品「渚のランナー」(2010)や、現在も続いている写真シリーズで洗濯物の女性下着を盗撮した「下着参観日」(2008~)など、馬鹿馬鹿しくも万人に通ずる普遍的な自己愛とエロを次々と作品に落とし込み発表し続けています。
今回の初個展では、全裸で剣を持った出で立ちの自画像が描かれた平面作品や、トレーディングカードに様々なアイコンがドローイングされたカードドローイング、ふにゃふにゃな剣の立体作品で構成いたします。これらの作品は、堅田の作品に一貫している自己愛と主人公願望に加え、いわゆる思春期の少年なら誰しもの心に巣食う中二病や、マンガやゲームから受けたファンタジーの影響が根底にあります。そして、ややもするとだらしなく、無防備に見えがちなヴィジュアルから立ち現れるただならぬ「強がり」は、私たちの「強がれる」世界の中にあるリアルを共通体験としてむきだしにし、美しくも痛くて残念な純真さをもたらします。
また、タイトルである「三日勇者/eastern easter」は、ことわざ「三日坊主」「三日天下」と、十字架に架けられて死を遂げ三日目に復活した勇者≒イエス・キリストの復活、そして英タイトルには極東における勇者の復活祭を意味し、改めて「日本」という地で美術をやることとは何か?という無限ループの問答と、巨視的な展望を抱いて局地的に業(ゲーム)を実行(プレイ)するという強い意志が感じられます。

「   まだある?しんじたいものほしいもの   その声が聞こえたらまた弱くてニューゲーム」(作家ステートメントより抜粋)
  
本展覧会は、堅田好太郎のエピローグともいうべき初個展です。堅田による「三日間の復活祭」をこの機会にどうぞご覧ください。
また、今回ゲストといたしまして岡田将孝氏と松田修氏をお招きし「アートにおける“努力・友情・勝利”は可能か?」をテーマに本展覧会作家も交えトークショーを開催いたします。さらに、トークショー後には金環日食が起こる5月21日、翌朝まで打ち上げを予定しています。

岡田将孝:社会的メッセージの強い作品で国内外問わず活躍し続けている6人組アート集団Chim↑Pomのメンバー。現在ワタリウム美術館にて「ひっくりかえる展―Turning around―」開催中
松田修:現代美術家。2009年東京芸術大学大学院美術研究科修了、自身の身体を用いエログロや生・死といったテーマをキャッチ―に映像で発表。1stDVD「ガタピシ!」絶賛発売中



深夜2時をゆっくり転がる闇の中
全裸でひとり 全滅速報
鼻血で唱える復活魔法は R•e•d•B•u•l•l
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「まだある?しんじたいものほしいもの」
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その声が聞こえたら また弱くてニューゲーム
こたつの上で発光するワールドマップを確認して
右手に筆を 左手には剣を
天空の蛍光灯を道しるべに 四畳半銀河体系へと広がる
きん黄金の翼
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「まだある?しんじたいものほしいもの」
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三日勇者は、ここにいる。

堅田好太郎