平野真美個展「架空のテクスチャー」

平野真美個展「架空のテクスチャー」

会期:2023年8月4日(金)-8月14日(月)
会場:WHITEHOUSE「ナオ ナカムラ」
東京都新宿区百人町1-1-8 WHITEHOUSE
会場時間:平日14:00-19:00/土日祝13:00-19:00 水曜日休み
料金:パスポートメンバー:無料/ 一般:300円
作家:平野真美
お問合せ:nakamuranao19900715@gmail.com(中村奈央)
 WHITEHOUSE web

この度、WHITEHOUSE「ナオ ナカムラ」では、平野真美個展『架空のテクスチャー』を開催いたします。


平野真美は1989年岐阜県出身。2014年に東京藝術大学大学院美術研究科修士課程先端藝術表現専攻を修了。現在は同専攻の博士後期課程に在籍しながら、名古屋造形大学情報表現領域の特任助教を務めています。

2014年の修了展で平野の作品と出会い、2018年の初個展『蘇生するユニコーン』(ギャラリーマルヒ)以降、今展に向け彼女と日々の制作や日常についてやりとりを交わしてきました。ナオ ナカムラでは初個展です。


平野は、不在の存在と向き合いその対象を忠実に再現することで、実在・非実在生物の生体構築や生命の保存、蘇生を試みる作品を制作しています。


『保存と再現』では、平野の愛犬が骨髄の病で闘病生活をおくる中、死に近づくその姿を今この手元に留めようと、衰弱して横たわる愛犬の佇まいのみならず、毛皮に覆われたその先で愛犬を生かす骨や筋肉、内臓などあらゆる器官もできる限り忠実に再現し、さらに肺には人工呼吸器の代わりとなるエアーコンプレッサーを繋いで生命維持を施しました。

愛犬の死後にはじめた『変身物語』では、自宅の骨壷で眠る愛犬をもう一度愛でたい想いと、封を解くことで骨壷に詰まった愛犬との愛おしくかけがえのない日々を失ってしまう怖さとの葛藤から、骨壷ごとCTスキャンし3Dプリンタで出力、遺骨を型取り、骨の質感など再現性が高い技法を用いて硝子や陶磁へ、”姿形を変えても魂はここに存在する”その変身過程を彼女なりの葬法としました。


そして、愛犬が亡くなったとき制作に取りかかっていたのが今ではライフワークとなっているユニコーン(一角獣)のプロジェクトです。

平野が幼少期にその存在を信じてやまなかった純真さの象徴とされる架空生物のユニコーンは、成長とともに実在しないと分かり、幻と消えたユニコーンを自らの手で生み、生命維持装置による呼吸と血液循環で蘇生することで私たちがかつて抱き、やがて失っていった夢や希望や幻想の蘇生にもアプローチしていきます。


今展では、2014年から制作してきたユニコーンと、現在新しく制作を進めているユニコーンの一部のパーツ(頭蓋骨、一角など)を対峙させるとともに、ユニコーンのベースとなる原寸の設計図や、クオリティをあげるため繰り返し型取り形成していくその過程で生まれた失敗とされる複数の頭蓋骨も併せて展示予定です。

前作の『変身物語』から学んだ愛犬の遺骨の形状などを参考にしてユニコーンの新たな骨格を制作し、また、ユニコーン同士を対峙させる理由について彼女は、”新しく制作するユニコーンに今まで制作していたユニコーンのことを知っておいてほしいし見せておきたいから”と、そこに横たわる作品を超えた尊い存在へ真摯に向き合い続ける敬意と誠実さで溢れています。

ユニコーンを想像しながら骨の表面に架空のテクスチャーを付加して本物に近づけていく行為の不思議さと、同時に架空生物の本物とされるものは何か、そのあわいを感じていただけましたら幸いです。


平野真美による『架空のテクスチャー』をこの機会にどうぞご覧ください。


中村奈央


ExtrART file.38 ◎FEATURE:時や文化、生死を超えて

WHITEHOUSE countdown 2022 "Tales of Dread"

WHITEHOUSE countdown 2022 "Tales of Dread"
Venue: 歌舞伎町王城ビル
東京都新宿区歌舞伎町1丁目13−2
Day: 12/31, 5pm -
Ticket: パスポートメンバー 無料+1 drink / ¥2000+1 drink
協賛: Studio Ghost 
協力: 大星商事株式会社(王城ビル)、Smappa!Group、無人島プロダクション、ANOMALY
助成: 文化庁「ARTs for the future!2」

………………………
[Music]
at her open door  atom 
荒井優作  
constellation botsu  
DJ MORO  
FIRE BOYS  
K8  
KΣITO  
moemiki  
nao to cumtin + 青椒肉絲  
Prettybwoy  
the kusamura mad rat  
涌井智仁  
WRACK
[Art]
Alternative Space CORE(ガタロ、水野俊紀、久保寛子、権鉉基、カルロス、葉朗、浅野堅一、イタイミナコ)
Chim↑Pom from Smappa!Group
WU
ロジャー・ジャヌワタ
磯崎隼士
花崎草
原田裕規
時吉あきな
篠崎裕美子
秋山佑太
小泉明郎
石毛健太
渡辺志桜里

Drink: デカメロン
Food delivery: 会田誠
………………………

この度WHITEHOUSEは、2022年の大晦日に、歌舞伎町・王城ビル2フロアでのカウントダウン・イベントを開催いたします。

舞台となる王城ビルは、コロナ禍に閉店したビルの直営居酒屋「虎の子」の跡地です。街の守護神である歌舞伎町弁財天が祀られる歌舞伎町公園の真隣に位置し、城を模した独特なデザインで長らく愛されてきました。

参加するアーティストの領域は多岐に渡り、これまでのWHITEHOUSEのクロスジャンルな活動を凝縮したようなラインナップとなっています。

音楽は、今年ウガンダの人気フェス「Nyege Nyege Festival」に参加したコレクティブTYO GQOMやテクノウルフを率い、いまや世界的に注目を浴びるアフリカン・ダンス・ミュージックの東京のシーンを牽引するKΣITOをはじめ、彼やWHITEHOUSEの涌井の繋がりからアンダーグラウンドなミュージシャンらがごそって参加。エクスペリメンタル・テクノからconstellation botsuなどの轟音ノイズ、懐メロDJからアーティスト・コレクティブthe kusamura mad ratなどのパンクバンドまで、カオスなプログラムとなっています。

アートは、小泉明郎やChim↑Pom from Smappa!Group、篠崎裕美子などのマッドな作品をはじめ、WHITEHOUSEを彩ってきた作家らが集結。他にも原田裕規による歌舞伎町を舞台にした24時間の映像作品や、花崎草のパフォーマンスなども予定されています。
また、広島「Alternative Space CORE」は、広島から7人が駆けつけヴィジュアルアートと音楽とフードからなるパーティーをワンルームで開催。広島のカルチャーを東京に転送し、逆に拠点である広島・基町アパートへのツアーを募集します。

アート、カルチャー、音楽、フード、ドリンク、建築、歌舞伎町……と、これ以上ないほど異色で多彩なカテゴリーで送る2022年のカウントダウン・イベントに、是非ともご参加ください。

WHITEHOUSE

小野久留美個展「(E)closion」

小野久留美個展「(E)closion」

会期:2022年7月9日(土)-7月18日(月・祝)
会場:rusu「ナオ ナカムラ」
東京都目黒区下目黒3-4-9
会場時間:14:00-19:00 *7月11日、15日休み
料金:無料
作家:小野久留美
お問合せ:nakamuranao19900715@gmail.com(中村奈央)



この度、rusu「ナオ ナカムラ」では、小野久留美個展『(E)closion』を開催いたします。


小野久留美は1995年栃木県生まれ。2019年ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズのファイン・アート学部を卒業。在学中にアーティスト、アネット・メサジェへの作品提供を皮切りに、ロンドンのテート・モダンや、ソチのハイアットリージェンシーホテルでのグループ展に参加。帰国後は東京と栃木を拠点に展覧会のみならずアートフェアへ参加するなどコンスタントに発表を続けています。

今展は彼女にとって5度目の個展であり、ナオ ナカムラでは初個展です。


小野の作品は、すべてのものは大地から生まれ大地へ還る万物流転である自然の摂理の中で、成長や衰退の物理的な変化に逆らうように何かを永遠に留めておきたいという人間の保存に対する欲望と、成長や衰退の物理的な変化にある無常の儚い美しさを”写真を紙に印刷して土中に埋め、掘り起こす”という手法で可視化しています。


制作過程にある土中での容態は直接的に目で確かめることが出来ないため、彼女自身の経験を元にその都度、季節や気候や土質によって掘り起こすタイミングをコントロールしています。土中に存在する自然の力によって作品は常に変化するため同じものは二つとなく、掘り起こすタイミングにズレが生じると作品は土中に還り、姿形を失います。

紙も遡れば土中で長い歳月をかけて育てられた木が原料であり、埋めるという行為は埋葬と復活を想起させたり、土は命の根源とも言えるように、小野は「究極の保存とは大地に還すことなのではないか」と考えるようになりました。


展覧会タイトル『(E)closion』(=羽化、孵化)は、”内に閉じた状態から開かれた外に出現する”という語源から成り立ちます。

会場となるrusuも約80年の間プライベートに閉ざされた私宅でしたが、オルタナティブスペースとなり開かれた場へ、そしてこのあとまもなく事実上の取り壊しを迎え閉ざされますが、土地として再び外に開かれる予定です。


今展では、会場の庭で育つ植物の記録、コロナ禍でのステイホーム時に彼女が終生育てた蚕の変態の記録、不特定の妊婦さんのお腹を接写した記録、そして、長期保存に不向きである感熱紙に印刷された私の子どものエコー(超音波)写真の記録をモチーフに制作した未発表作をメインに構成します。


土中での制作と同様に、私宅で過ごす日常も、しなやかな繭に包まれた蚕も、胎内で大切に育まれる命も、この目で直接見つめることはできませんが、そこにはそれぞれの時間で変化し続けるそれぞれの今が確かに存在しています。


小野久留美個展『(E)closion』をこの機会にどうぞご覧ください。


中村奈央



......................................................................................................

土の中では絶え間なく様々な生き物がうごめいているが、その様子は直接見ることはできない。

「写真を土に埋める」という行為を行ない、土中から取り出すと、写真の上で色々なものが動き、流動した形跡が見て取れる。埋めた写真が暗い土の中で映像のように動き変化していく様子を、いつも頭の中で思い浮かべてしまう。


今回の個展では、妊婦の腹部をクローズアップで撮影した写真や、育てていた蚕の写真などを埋めて制作した作品を展示する。 それは私にとって、どちらも土の中の様子と強く結びつく。日に日に変化していく胎児の様子は、産まれてくるまで見ることはできない。また、蚕も凄まじい変身を遂げるが、その様子は繭という閉ざされた空間にあり、見ることはできない。変化の最中の様子は決して見ることが叶わないが、不可視な場所で確かに動いて変化しているという事実がある。 


展示会場であるrusu、以前は人の営みがあった家の中という空間も、本来ならば他人が覗くことはできない。


rusuは老朽化し今後取り壊される予定だ。 


床下からあらわになった土。いつかは産声をあげる生命。繭から生まれ出る蛾。


閉じた状態から外に出現し、不可視的なものが可視的なものになる瞬間を(E)closionで目撃して頂きたい。


小野久留美


時吉あきな個展「気になる中華料理店」

時吉あきな個展「気になる中華料理店」
会期:2021年12月3日(金)-12月15日(水)
会場:WHITEHOUSE「ナオ ナカムラ」
東京都新宿区百人町1-1-8 WHITEHOUSE
会場時間:13:00-19:00 火曜日休み
料金:パスポートメンバー:無料/ 一般:100円
作家:時吉あきな
お問合せ:nakamuranao19900715@gmail.com(中村奈央)


この度、WHITEHOUSE「ナオ ナカムラ」では、時吉あきな個展『気になる中華料理店』を開催いたします。

時吉あきなは1994年大阪府生まれ。2016年京都造形芸術情報デザイン学科を卒業。
代表作とも言える原寸大の犬を立体コラージュで制作した作品『ワンオール』で2017年第16回グラフィック「1_WALL」のグランプリを受賞し、受賞作は「芸術に関心のない人でも巻き込まれる勢いを感じさせる」と審査員に評価され、同グランプリ受賞個展『ナンバーワン』(2018/ガーディアン・ガーデン)ではその言葉通り、一躍注目を集めました。
私の妊娠、出産を経てオファーから3年越しでの実現となる今展は、時吉にとっては5度目の個展ですが、ナオ ナカムラでは初個展です。

時吉は、対象物をスマートフォンであらゆる角度から撮影してコピー用紙に出力。記憶と感覚を元に新聞紙で原寸大に型取ったベースの上に木工用ボンドを使い立体コラージュしていきます。
超初期のCGアニメーションのような造形と、どこかの民芸品のような、子どもの工作のような、シンプルな材料と手しごとから生まれる作品は、立体を撮影して平面に出力し再び立体に再構築する点に加えて、時吉の理想や空想のストーリーを現実と織り交ぜて形容したり、対象物の感情や視点を取り入れるといった、デジタルとアナログ、2次元と3次元、リアルとフェイクの往来で生じる時空の歪みと写真同士の強引な継ぎ接ぎにより、本来の対象物よりも少々アンバランスながら妙なリアリティとユニークさ、写真と彫刻の間を突き進むようなフレキシビリティの高さが見て取れます。

何より、私が時吉に惹かれるのは、彼女自身が持つピカイチのセンスとユーモアに溢れるキャラクターもさることながら、鑑賞者との時間の共有をベースに置き、作品に対する過剰な意味づけや無闇な答えを見出さないその真っ直ぐな姿勢と、可愛さや面白さに留まらない、”愛しいものの分身”を感じさせる作品そのものの姿から、愛のこもったものづくりを感じさせてくれるところにあります。

今展は、時吉が小学6年生の頃に親戚と訪れた、気になる中華料理店がモチーフです。
店名や所在地など詳細は分からず、おぼろげで断片的な記憶だけが残りますが、「コマ送りでいつくかのシーンや会話を繰り返し思い出す」と彼女は言います。
先日、わずかな記憶と少ない情報を頼りにリサーチを重ね、ようやく辿り着いたあの中華料理店を時吉らしいエピソードとともに構成します。
まるで大昔にタイムスリップしたかのような、どこまでが真実でどこからが空想‍なのか、曖昧ながらも作品によってひとつずつ確かめるように辿る今展を時吉とともに皆様にも追体験していただけましたら幸いです。

こちらの中華料理店、12月3日から15日までの期間限定、営業時間は13:00-19:00、定休日は火曜日になります。
時吉あきなによる「気になる中華料理店」をこの機会にどうぞご覧ください。

中村奈央


......................................................................................................

この度は「気になる中華料理店」にご来店頂き、ありがとうございます。
今展は、私が小学6年生の頃に親戚たちと訪れた、ある中華料理店についての物語です。

私には、定期的に思い出す風景や出来事がいくつかありますが、そのどれもが正確なことは分からずに、コマ送りでいくつかのシーンや会話を繰り返し思い出しているような感覚です。 

 その中華料理店には、何かのお祝いで訪れました。

山道を抜けると池があり、その上にある六角屋根の建物が中華料理店です。
建物は豪華なのですが中は暗く、どんよりとした雰囲気です。大きな窓があり外の池が見えるようになっていました。お客は私たちともうひと組のご夫婦だけでした。

私たちが見た従業員はホールスタッフの女性のみで、無表情で棒読みだったことから、大人たちは「愛想がないなぁ〜」と言っていましたし、私もそう思ったのかもしれません。
 
 その後、注文をしてもなかなか料理は出て来ませんでした。
「オーダーは通ってますか?あとどれくらいかかりそうですか?」と尋ねたり、それぞれが文句を言っていた記憶があります。

痺れを切らした大人たちが、「もうこれ以上は待てない!帰ろう!」と席を立ったところへ、 先程よりもさらに感情が無!という感じのホールスタッフがやっと料理を運んできました。頼んでいた料理が一気にテーブルに並びましたが、食べ物の味は全く記憶にありません。

 お店を出た頃には外は真っ暗になっていて、「せっかくのお祝いなのにこんなところでごめんね〜」「〜さんが美味しいって言ってたのに全然やったなぁ」という会話が帰りの車で繰り広げられました。

 思い出せることはそれくらいなのですが、なぜかその記憶と宮沢賢治の「注文の多い料理店」のお話をいつもセットで思い出します。暗い雰囲気やあまりにも長い待ち時間のせいで、「このまま食べられるんちゃう?」という会話があったのかもしれません。
こうしたぼんやりとした記憶だけがずっと頭に残っており、あの中華屋はどこにあるんだろうと定期的に思い出しては検索するのですが、見つける事が出来ませんでした。

 つい最近親戚たちに会う機会があり、その時の話をしたところ、「そんなことあったな!宮沢賢治の作品に出てきそうなお店な!」と、お互いの不確かな記憶を共有して盛り上がりました。

後日、その中華料理店が奈良県にあったという情報だけを頼りに、その地域に住む友達などに連絡を取ってくれたそうで、住所が判明しました。

 その中華料理店は、平城京跡地の池の上に建てられていたそうです。

今は池自体も無くなってしまい、そこにはただ一本の木が生えていることがGoogleマップから分かりました。教えてもらった住所と、一本の木の写真を頼りに答え合わせをするような気持ちで現地へ向かいました。
辺り一体は草で覆われており、犬のお散歩ロードのようになっていました。中華料理店があったと思われる場所には、立ち入り禁止の札が立てられており、木が一本生えていました。
その風景を見た時に、不確かだった記憶は更に曖昧なものになり、みんなで同じ夢を見たのかなぁと思いました。

私はこの出来事がフレッシュなうちに誰かに話したくなりました。そして、私自身もまたあの中華料理店に訪れてみたくなり、この展覧会のテーマとさせて頂きました。
私が子供の頃に体験した不思議な出来事を、皆さんにも味わって頂けると幸いです。

時吉あきな

新宿「WHITEHOUSE」スタートのお知らせ




この度、Chim↑Pomの卯城竜太とアーティストの涌井智仁とともに、新たなスペース「WHITEHOUSE」を東京の新宿でスタートいたします。
会場となる建物は、1960年にネオダダイズム・オルガナイザーズの活動拠点として、また磯崎新氏の処女作として知られ、ネオ・ダダのリーダー吉村益信氏の住居であった「新宿ホワイトハウス」です。
2019年からのChim↑Pomのスタジオを経て、4月より300人に限定パスポート制の新たなアートスペースとしてオープンします。

パスポートや概要など、詳細はこちら!
ステイトメントはこちら
プレスリリースはこちら
申請はこちら

オープンに先駆け、オンラインと現地でパスポートの申請と発行、受け取り、プレイベントなどを開催します。

[オンライントーク]
篠原有司男x田名網敬一
期間:2021年3月19日(金)~3月31日(水)
配信はこちら
ネオ・ダダの中核を担った篠原氏と、新宿ホワイトハウスの目撃者であった田名網氏による、ホワイトハウスにまつわる貴重な対談です!

[Chim↑Pomスタジオビジット]
2021年3月20日(土)~27日(土) 14:00-19:00
会場: 新宿ホワイトハウス
東京都新宿区百人町1-1-8
パスポート申請者を対象にした、Chim↑Pomのアトリエとしての新宿ホワイトハウスをスタジオビジットできるラストチャンスを設けます。

こけら落としは4月10日(土)より、uraunyの個展「urauny dinner」を開催いたします。

アートの他にも映画や音楽、ファッション、クラフトビールなど、ライフスタイル全体からエッジな若手が集まり、総合芸術の場としてコンテンツを構成していきます。

参加作家発表第一弾は以下!

[ART]urauny、渡辺志桜里、秋山佑太、磯崎隼士、 クサムラマッドラット、オルタナティブスペースコア、ロジャー・ジャヌワタ、ナオ ナカムラ 他
[WRITER]仲山ひふみ、東千茅、 ジェレミー・ウールズィー、小島和明 他
[ARCHITECTURE]GROUP(井上岳、大村高広、齋藤直紀、棗田久美子、赤塚健)
[EVENT]コンスタン・ヴォアザン、涌井智仁 他
[PERFORMANCE]三野新 他
[MUSIC]小松千倫、土井樹 他
[FASHION]YUKI FUJISAWA 他
[PASSPORT DESIGN]石塚俊
and more!!!!

会場:WHITEHOUSE
東京都新宿区百人町1-1-8 
会期:2021年4月10日(土)~

主催;卯城竜太(Chim↑Pom)、涌井智仁、中村奈央
サポート:Smappa!Group

Official Website
パスポート申請フォーム
Instagram

お問合せ:30db30ef30a430c82d30cf30a630b9@gmail.com

皆様のパスポート申請をお待ちしております!



Independent curator Nao Nakamura, Ryuta Ushiro from Chim↑Pom, and artist Tomohito will launch White House, a new art space in Tokyo.
The venue Shinjuku White House is known as Arata Isozaki’s first work and Neo-Dada Organizers leader Masanobu Yoshimura’s former residence, from which the group operated in 1960.
Chim↑Pom’s studio since 2019, it reopens as an art space for limited pass holders in April. We will sell a limited number of 300 passports on a first-come, first-serve basis.

Learn more about the project and passport:
Click here to read the opening statement.
Click here to read the press release.
Register below

Before the opening, we will begin the registration process for passports both online and at Shinjuku White House.

[Online Talk]
Ushio Shinohara and Keiichi Tanaami
Available online from March 19 - 31
Streaming link
Online from March 19 to 31, we will stream a talk with Ushio Shinohara, one of Neo-Dada’s central figures, and Keiichi Tanaami, who witnessed the movement surrounding the space at the time.

[Studio visit with Chim↑Pom]
Wednesday, March 17 – Sunday, March 21
14:00-19:00
Venue: Shinjuku White House
1-1-8 Hyakunincho, Shinjuku-ku, Tokyo
Between March 20 and 27, registrants have the last opportunity to see Shinjuku White House as Chim↑Pom’s atelier before its renovation.

On Saturday, April 10, we launch our grand opening with urauny’s solo exhibition, urauny dinner.

Youth at the forefront of cultural fields, including film, music, art, fashion, craft beer, and more, will converge to create content as an integrated art space.

First round of participating artists:

[ART]urauny, Shiori Watanabe, Yuta Akiyama, Hayato Isozaki, KUSAMURA MAD RAT, Alternative Space CORE, Roger Januwata, NAO NAKAMURA etc….
[WRITER]Hifumi Nakayama, Chigaya Azuma, Jeremy Woolsey, Kazuaki Kojima etc….
[ARCHITECTURE]GROUP ( Gaku Inoue, Takahiro Ohmura, Naoki Saito, Kumiko Natsumeda, and Ken Akatsuka)
[EVENT]Constant Voisin, Tomohito Wakui etc….
[PERFORMANCE]Arata Mino etc….
[MUSIC]Kazumichi Komatsu, Itsuki Doi etc….
[FASHION]YUKI FUJISAWA etc….
[PASSPORT DESIGN]Shun Ishizuka
and more!!!!

Venue: White House
1-1-8 Hyakunin-cho, Shinjuku-ku, Tokyo
Dates: April 10 onwards

Organized by Ryuta Ushiro (Chim↑Pom), Tomohito Wakui, and Nao Nakamura
Supported by Smappa! Group

Official Website
Registration link
Instagram

Contact: 30db30ef30a430c82d30cf30a630b9@gmail.com

We look forward to your registration !


美術手帖2021年2月号「2020年代を切り開く ニューカマー・アーティスト100」の「注目の新進アートスペース」内で、ナオナカムラが紹介されています。

1月7日発売の美術手帖2021年2月号「2020年代を切り開く ニューカマー・アーティスト100」の「注目の新進アートスペース」内で、ナオナカムラが紹介されています。


特集 2020年代を切り開くニューカマー・アーティスト100

新進気鋭の作家から、まだあまり活動を知られていない作家まで、要注目のニューカマー・アーティスト100組を紹介する。日本を拠点に活動する、もしくは日本国籍を持つアーティストを対象に、キュレーター、批評家、アーティストらから推薦を募った。また芸術分野のジェンダー不平等な状況を鑑み、推薦者は男女同数に依頼した。
後半には、アートスペース、コミュニケーション、ハラスメント問題という3つのテーマから、アーティストと美術界の未来を探る記事を掲載。近年明るみに出た様々な問題のもととなる硬直化した権力構造に一石を投じ、新たな可能性を提示する実践を紹介する。コロナ禍によって様々な価値観が転覆し、多様性を求める声が社会のなかで高まるいま、日本のアートシーンもまた大きな変化を必要としている。時代を刷新する新たな表現の萌芽や、アーティストたちの試みに注目してほしい。

https://bijutsu.press/books/4618/


関優花個展「私をばらばらに説明する」


関優花個展「私をばらばらに説明する」
会期:2020年11月6日(金)-11月10日(火)
会場:素人の乱12号店「ナオナカムラ」
東京都杉並区高円寺北3-8-12
開場時間:14:00-20:00 会期中無休
入場料:無料
作家:関優花
お問合せ:nakamuranao19900715@gmail.com(中村奈央)


 この度、高円寺にあります素人の乱12号店「ナオナカムラ」では、関優花個展「私をばらばらに説明する」を開催いたします。本展は関にとって「うまく話せなくなる」(2018/ナオナカムラ)以来2度目の個展であり、ナオナカムラの活動としても約2年ぶりの再始動となります。

関優花は1997年生まれ。美学校の現代美術講座「外道ノスゝメ」を修了。筑波大学芸術専門学群特別カリキュラム版画コースを卒業後、現在は横浜国立大学大学院都市イノベーション学府建築都市文化専攻Y-GSCに在学しています。これまでに、日の出から日没まで太陽に辿り着こうと走り続ける『太陽まで走る』(2017)や、Googleストリートビュー上に映し出された何の変哲もない風景について詳細に説明を行い続ける『うまく話せなくなる』(2018)など、いずれも自身の身体的経験をもとにしたパフォーマンス作品を発表してきました。

関は2019年にある病気を患い体調を大きく崩してしまったことをきっかけに、かつての自分が失われて、これまでに行なってきた作品や活動が急に破綻してしまったような感覚を経験します。突然訪れた断絶の中で、私という個人をどのように存続できるのかという問いを持ち、ある一貫した態度に依拠しないかたちで「私」を説明することの必要性を感じます。本展はその問いへの応答を作品を通して試みます。そしてそれは、今まで関がパフォーマンス作品を上演する中で感じてきた、展示空間内にいる個人がその固有の具体性を失い「女性」や「パフォーマー」、「アーティスト」などといった単純な属性にカテゴライズされてしまうことへの違和感とも呼応しています。

また、関は本展を“中村奈央との共同制作”と考えています。「私自身のことについて人に伝えるには、それを物語化するのでも一般化するのでもなく、私以外の具体的な個人との関係性の中で私について語ることが必要だと思う。」と言い、自身の問いを共有可能なものにするために、数年来の友人であり、ともにアートという共通の活動を行なってきた関係性にある私(中村)という存在を展覧会へ導入します。

私はこの約2年の間、妊娠、出産、育児という自分の人生のなかのあらゆる経験をはるかに超越する出来事に寄り添い過ごしました。子どもの存在は何にも代えがたく愛おしい一方、目まぐるしく過ぎ去る毎日に社会との繋がりが薄れて行くような疎外感を抱きはじめます。そんな最中に関と本展について対話を重ねはじめ、私自身も子どもという存在をきっかけに、約9年に渡りコンスタントに継続してきた自分を形成しているとも言えるナオナカムラの活動が滞り、これからの自分をどう話し伝えようかという関と共通の問いを持っていることに気付きました。

本展「私をばらばらに説明する」は、ばらばらとした状態でしか有り得ない「私」という存在の表明です。不確かで常に修正を繰り返す、一貫性のない存在をどのように説明するのか。関と中村にとって重要な節目となる本展覧会をどうぞご覧ください。

中村奈央


「分離派建築会」から「生命の庭」展まで、2月のレビューをプレイバック

相磯桃花個展「人間じゃない!」


相磯桃花個展「人間じゃない!」
会期:2018年6月29日(金)-7月8日(日)
会場:rusu「ナオナカムラ」
東京都目黒区下目黒3-4-9
開場時間:14:00-20:00 ※木曜日休み
入場料:無料
作家:相磯桃花
ゲスト作家:小宮麻吏奈氏、ユゥキユキ氏
お問合せ:nakamuranao19900715@gmail.com(中村奈央)

「人間じゃない!」プレスリリース

この度、目黒にありますrusu「ナオナカムラ」では、相磯桃花個展「人間じゃない!」を開催いたします。

相磯桃花は、これまでに「LITTLE AKIHABARA MARKET」(2014/ROPPONGI HILLS A/D GALLERY)をはじめとする多数のグループ展へ参加や、「BOYS LOVE」(2016/新宿眼科画廊)の企画など、積極的に活動の幅を広げています。

相磯の描く萌え絵とされるアニメ調のキャラクターは、単なる絵のクオリティの高さや可愛さだけで成立することなく、彼女の冷静な視線と暴かれていく自己認識に加えて、どこか不穏な空気が漂います。
今展は彼女にとって8回目の個展であり、ナオナカムラでは今年2月に開催した個展「私がした暴力」から4カ月ぶり3回目の開催です。
前回の個展「私がした暴力」では、キャラクターに対して私たちがしている無意識からなる干渉を暴力と捉え、キャラクターと私たちの関係性を無機質なホワイトキューブ内に映し出しました。
そんな「私たちの内面がキャラクターをつくりあげている」というアプローチとは相反し、「既にそこに存在するキャラクターから想起する私たちの内面」というアプローチから試みる今展覧会では、“キャラクターの独立”をモチーフに、干渉を受けずに独立して生きるキャラクターの存在を目指します。

例えば、キャラクターゲームではゲームのプレイヤー(=私たち)とキャラクターとの間で仮想上のストーリーが展開されていきますが、プレイヤーは無意識に「もし、私がこのキャラクターだったら…」という、パラレルとしての自己を認識、シミュレーションをすることが出来ます。
それは、そこに存在するキャラクターから引き出された自己であり、キャラクターの一部です。
プレイヤーから分離して、独立した存在として生きるキャラクターの姿を生活感の漂う古民家を舞台に未発表の新作で構成します。
また、相磯と交流のあるゲストをお迎えし、コラボレーション作品も発表予定です。
キャラクターそのものとしての存在を描く、相磯桃花個展「人間じゃない!」をこの機会にどうぞご覧ください。
※最終日のみの上映作品あり

タタラ・タラ個展「嫌いな中でも生きている。」

タタラ・タラ個展「嫌いな中でも生きている。」
会期:2018年5月12日(土)-5月20日(日)
会場:TATARABA「ナオナカムラ」
東京都品川区北品川2-25-17
開場時間:14:00-20:00 会期中無休
20日(日)17:00-クロージングパーティ
入場料:無料
お問合せ:nakamuranao19900715@gmail.com(中村奈央)

「嫌いな中でも生きている。」プレスリリース

この度、品川にありますTATARABA「ナオナカムラ」では、タタラ・タラ個展「嫌いな中でも生きている。」を開催いたします。

 タタラ・タラは1984年東京都生まれ。2006年に女子美術大学短期大学部造形学科デザインコース情報メディアを卒業、2015年に美学校の現代美術セミナー「天才ハイスクール!!!!」を修了しました。
 タタラは目で見ている情報や思考が脳内で記号化され文字などになって見える「形式的思考障がい」と20代の頃に診断されます。
これまでと何も変わらない日常で、健常者からいきなり障がい者というレッテルを貼られながらも、商業デザイナーだった頃に培ったスキルを活かしてポップでリズミカルでキャッチーな作品を多数発表してきました。
主なグループ展に「シブカル祭。2015」(2015/渋谷PARCO)、「Genbutsu Over Dose」(2015/高円寺キタコレビル、ナオナカムラ)などがあり、今展はナオナカムラにとって2015年の初個展以来3年ぶりの個展になります。

 前回の個展では、作家自身もそうである障がい者と呼ばれるマイノリティにカテゴライズされてしまう人にスポットを当て、健常者と呼ばれる私たちにそれぞれ違った個性があるように、「障がい」というものは健常者同様の個性と言える特徴の一つであると捉えて作品にアウトプットしました。

 今展覧会では、彼女にとっての嫌悪なものや自身の抱えるコンプレックスなど無意識のうちに自ら差別化しているものにスポットを当て、それらに馬鹿馬鹿しくも真面目に全力で挑むことで対峙していきます。

パブリックでもプライベートでもマイナスなイメージをされる・することに対して、ひたむきで積極的なアプローチを試みるその姿からは、当事者である彼女自身のリアルなフィルターを通してそのものの見方や既存のイメージをマイナスの現状から一歩プラスへ変えてくれます。
映像作品をメインとした新旧作品で構成するタタラ・タラ個展「嫌いな中でも生きている。」をこの機会にどうぞご覧ください。

関優花個展「うまく話せなくなる」


関優花個展「うまく話せなくなる」
会期:2018年4月9日(月)-4月15日(日)
会場:rusu「ナオナカムラ」
東京都目黒区下目黒3-4-9
開場時間:13:00-21:00 会期中無休
 9日(月)18:00-オープニングレセプション
15日(日)20:00-クロージングパフォーマンス
入場料:無料
作家:関優花
お問合せ:nakamuranao19900715@gmail.com
(中村奈央)


 この度、目黒にありますrusu「ナオナカムラ」では、関優花個展「うまく話せなくなる」を開催いたします。

 関優花は1997年生まれ。筑波大学芸術専門学群美術専攻特別カリキュラム版画コースに在学。努力を曝す行為や無償の献身が得意であると自負し、体重計に乗った作家が体重計に乗せられた巨大なチョコレートの塊と対峙して、自らの体重と一致するまで舐め溶かす「≒」(2017)や、太陽が昇っている間、太陽に辿り着こうと走り続ける「太陽まで走る」(2017)など、ある行為とその結果をパフォーマンスというかたちで多数発表してきました。
また、これまでのグループ展に「知恵ヲcray」(2017/ナオナカムラ)、「ground under」(2017/SEZON ART GALLERY)、「ニュー・フラット・フィールド」(2017/デジタルハリウッド大学八王子制作スタジオ)と、いずれも昨年のデビューから程なくして積極的に活動を続けている今注目の若手作家です。今展は関にとって初個展になります。

 関の作品は一見すると馬鹿馬鹿しくもありシンプルで明瞭な行為の反復に過ぎませんが、「特に言葉に変換するまでもない日常の出来事にこそ、物事の本質または未開の可能性があるのではないか」と言い、私たちの生活に無意識のうちに溶け込んでいる比較的ネガティブなイメージを持つ行為をポジティブな彼女が執拗なまでに反復することで既存のイメージから解体し物事の本質を捉え直してきました。
また、彼女はパフォーマンス中の観客との会話や距離を特別制限することなく、パフォーマンス特有の場の張り詰めた雰囲気や崇高さを感じさせないなど、作品からはプライベートと表裏一体の作家像が垣間見えます。

 今展覧会では、未発表の新作をメインに会場となる古民家の空間性を活かしてこれまで彼女が発表してきたパフォーマンス作品の再演を含めたアーカイブで再構成します。
新作「うまく話せなくなる」は、“話す”という行為をモチーフに、うまく話そうとする表層的な行為を排除した上で、関自身から溢れ滴るおぼつかなくもひたむきな言葉で伝え続けるという深層的な行為を一連のパフォーマンス作品として発表します。
自己紹介とも言える関優花による初個展「うまく話せなくなる」をこの機会にどうぞご覧ください。
また、会場となるrusuは今展覧会をこけら落としに作家の石井陽平が新しく目黒にオープンしたスペースです。

nao to cumtin個展「Noop」


nao to cumtin 個展「Noop」
会期:2018年3月29日(木)-4月2日(月)
会場:KATA「ナオナカムラ」
東京都渋谷区東3-16-6 LIQUIDROOM 2F
開場時間:14:00-22:00 会期中無休
29日(木)18:00-オープニングレセプション
入場料:無料
作家:nao to cumtin
お問合せ:nakamuranao19900715@gmail.com(中村奈央)
ウェブサイト: http://kata-gallery.net/

【関連企画】
オープニングレセプション
oneday party presented by nao to cumtin「Noop scene」
日時:3月29日(木)18:00−22:00
会場:Time Out Cafe&Diner (LIQUIDROOM 2F/KATA隣接)
入場料:ドネーション制 (1ドリンク別)
出演者:飲飲酔酔/小松千倫 KOMATSU Kazumichi(Madegg)/Big Dragons + Kei Murata/g.a.g/Kensuke Ishii/Yo KAWAI/ nao to cumtin
facebook event page:https://www.facebook.com/events/335150523671637/


 この度、恵比寿のLIQUIDROOMにありますKATA「ナオナカムラ」では、nao to cumtin個展「Noop」を開催いたします。

 nao to cumtinは1990年秋田県生まれ。これまでハンドルネームを“ケムシのごとし”としてきましたが、“nao to cumtin(ナオツーケムタン)”に改名し、中毒性の高い一種独特のリズム音をベースにした自作自演の映像作品を得意としながらも、作品形態やジャンルにとらわれずマルチに活動しています。今展はナオナカムラにとっても彼女にとっても、2013年の初個展以来5年ぶり2度目の個展です。

 彼女は「見えなくなっていく景色の中で、そこには何があったという事実が残るのか」と言い、これまでとこれからの変わることない“そこにある事実”を今回のテーマに掲げました。
自分のバイブルとなる漫画へ出逢い、秋田から夢を描き上京し、美大受験への苦悩と挫折、恋人と過ごした時間や別れ、友人との出逢いや記憶のない泥酔など、楽しいことも悲しいことも何気ない日常のレイヤーが重なり点が線で結ばれて個人史が日々アップデートされていきます。そんな遥か昔の忘れられない出来事にも、つい数日前の曖昧な記憶の断片にも、そこにはいつの時代も変わることない人間の普遍的な本質が事実として強く残り続けるのではないかと彼女は考えています。

 今展覧会では、作家のプライベートであり自虐と自己愛に溢れた個人史的な新旧作品の集合体で構成しますが、それらは作家と鑑賞者間の相通じるものを問う場のようにも感じます。
彼女の言う“そこにある事実”は、鑑賞者の個人史の片隅にも存在していて、本質的なシンパシーを感じさせるのではないでしょうか。
 展覧会タイトル「Noop」は、“no operation(=何もしない)” に由来し、スラングでは怠惰な人に向けられる侮辱を意味する言葉です。
自虐も含めたこのタイトルは、彼女自身が感覚に素直でいて、その時に受けた衝動や突き動かされる欲求を瞬発的に作品にアウトプットしているため、思考よりも行動が先を急ぐ作家性を形容しています。しかし、自然発生的なそれらはやがて彼女の思考と無意識のうちにリンクし、必然性を持って作品として完成していきます。
そして、現代のリアリティ漂うメディア表現にもフレキシブルに反応していき、潔く軽快なテンポによって完成した作品からは、ヒューマニティに満ちた彼女そのものを垣間見ることができます。
 ケムシのごとし改め、nao to cumtin個展「Noop」をこの機会にどうぞご覧ください。

また、展覧会初日である29日(木)18:00より、会場に隣接するTimeOut Cafe&Dinerにて、オープニングレセプションとして多数の出演者によるイベント「Noop scene」を開催いたします。(イベント入場料はドネーション制、1ドリンク別となります。)

次回、4月9日より目黒にありますrusu「ナオナカムラ 」では、関優花個展「うまく話せなくなる」を開催いたします。
「うまく話せなくなる」プレスリリース


相磯桃花個展「 私がした暴力 」

相磯桃花個展「 私がした暴力 」
会期:2018年2月23日(金)-2018年3月4日(日)
会場:TATARABA「ナオナカムラ」
東京都品川区北品川 2-25-17
開場時間:14:00-20:00 会期中無休  
23日(金)18:00- オープニングレセプション
入場料:無料
お問合せ:nakamuranao19900715@gmail.com(中村奈央)
「 私がした暴力 」プレスリリース

 この度、品川にありますTATARABA「ナオナカムラ」では、相磯桃花個展「 私がした暴力 」を開催いたします。 
相磯桃花は1993年生まれ。映像作品や平面作品をメインに発表し、これまでに「LITTLE AKIHABARA MARKET 」(2014/ROPPONGIHILLS A/D GALLERY)や「BOYS LOVE」(2016/新宿眼科画廊)をはじめとする多数のグループ展へ参加してきました。その一方で、月刊『美術手帖』(美術出版社)2016年8月号のメインビジュアルや、アイドルグループ『バンドじゃないもん!』メンバーによるソロ楽曲のメインビジュアルを務めるなど、活躍の場を広げています。今展は彼女にとって7回目の個展であり、ナオナカムラでは3年ぶり2回目の開催となります。

相磯の描く萌え絵とされるアニメ調のキャラクターは、単なる絵のクオリティの高さや可愛さだけで成立することなく、彼女の冷静な視線で暴かれていく自意識や承認欲求に加えてどこか不穏な空気が漂います。
今展覧会では、“キャラクターへの暴力”をモチーフに、キャラクターと私たちの関係性を映し出すこと目指します。
例えば、キャラクターの育成ゲームではゲームのプレイヤー(=私たち)が繰り返す選択によってキャラクターの人格を形成していきプレイヤーの理想や好みなど欲望のままにカスタマイズしていきますが、プレイヤーがキャラクターそのものを決定づけることは、無抵抗なキャラクターに対する無意識からなる暴力であり、ゲームをはじめとする2次元のエンターテイメントのみならず、それらは3次元の現実社会においても同様に、私たちは他者から強制的にキャラクターを決定づけられて、誰もが無意識に自らキャラクターを演じています。
展覧会タイトルにある“私”とは作家自身であると同時に、今展をご覧いただくあなた自身です。
また、6月には都内の別会場にて“キャラクターからの解放”をモチーフにした相磯桃花個展「解放のアラート(仮)」を開催予定です。
今展では無機質なホワイトキューブ、次回展では生活感の漂う古民家(予定)という両極端な会場でそれぞれの空間性を活かした未発表の新作で構成します。
無意識からなる暴力を暴き、私がした暴力について再考する相磯桃花個展「 私がした暴力 」をこの機会にどうぞご覧ください。

前田ユキ個展「ハブセンター」

前田ユキ個展「ハブセンター」
会期:2017年12月12日(火)-2018年1月8日()
 
会場:中目黒Solfa「ナオナカムラ」

東京都目黒区青葉台 1-20-5
開場時間:Solfa営業地時のみ  
12日(火)17:00- オープニングレセプション
入場料:日ごと、開催されているイベントごとに異なります
※開場時間、入場料はSolfaのウェブサイトよりご確認ください
お問合せ:nakamuranao19900715@gmail.com(中村奈央)

【関連企画】
オープニングレセプション
日時:12月12日(火)17:00
入場料:1,000円(1ドリンク込)

<DJs> 原島”ど真ん中”宙芳/花梨/トドクロ/SUPANQ BANQUE/BGKNB/JNYASEXULNOISE
<VJ> 青椒肉絲

「ハブセンター」プレスリリース


 この度、中目黒にありますSolfa「ナオナカムラ」では、前田ユキ個展「ハブセンター」を開催いたします。

前田ユキは、1992年福岡県生まれ。2016年、武蔵野美術大学映像学科写真専攻を卒業しました。
2015年には「第21回学生CGコンテスト」へノミネートされ、現在はアーティスト集団「Chim↑Pom」のアシスタントを務める傍ら、写真作品や映像作品をメインに発表しています。
今展は彼女にとってグループ展「反逆する風景」(2016/ナオナカムラ)以来の発表であり、ナオナカムラでは初めての個展になります。

 2016年の夏、前田は約10年ぶりに母の実家がある鹿児島県の奄美大島を訪れました。
かつて、約8年もの間アメリカの統治下に置かれていた複雑な歴史や、昔から変わらない山と海の広がる亜熱帯の豊かな自然、島唄や大島紬など独自の文化からなる奄美大島で、ノスタルジーに浸る間もなく、10年前とは変わってしまった自分への冷たい眼差しに気づかされます。

「日々酒を呑んではクラブで踊り明かすような典型的な『島の女』である私が、約10年ぶりに島に行った。(中略)観光と里帰りという両極端の立場を持って訪れたら、あるはずも無い居場所のなさに気づいた。」(作家ステートメントより抜粋)

 本展覧会では、前田が日常的に足を運ぶクラブを会場にして2016年から2017年に奄美大島で撮影した写真作品で構成し、作品からはどこか他人事のような寂しさと、それを見つめる冷たい眼差しを感じます。

展覧会タイトル「ハブセンター」は、奄美大島に生息する猛毒をもつ“ハブ”と、仲間はずれを意味する若者言葉“ハブ(る)”に由来します。


 アメリカの統治下にあり日本本土から切り離されハブられてきた負の歴史をもつ奄美大島を舞台に、前田自身がそんな故郷から持ち帰ってきた居場所の無さを彼女の居場所の一つでもあるクラブカルチャーにのせます。音楽と酒が飛び交う会場で、本来あるはずの無い自然の風景が共存する不自然さは、作品自身(=作家自身)の居場所の無さを際立たせ露呈します。

故郷を舞台にしたプロローグとなる前田ユキ個展「ハブセンター」をこの機会にどうぞご覧ください。

また、展覧会初日である12日(火)19:00より前田と親交の深いゲストを迎え、オープニングレセプションを開催いたします。


『はじめこの島は、波の上に低く漂っている浮島であった。この様子を天上から見下ろしてかわいそうだと思った「アマテラス」は、ある日「アマミコ」という女神と「シレイク」という男神の二柱の神様に、この島(奄美大島)を修理しなさいと言いつけた。二柱の神様は天上から降りて来たが、海の波が氾濫してまだ島の形をしていなかった。東の海の波は西に越えていき、西の海の波は東へ越えて行くような状態で、人が住むことができなかった。それでいちおう天上に戻って、土や石を運び、草木を持って来て、海の波を防ぎ、たくさんの島々を作った。』昇曙夢著「大奄美史」

修理を依頼される程、どうしようもない島だった奄美大島は太陽の神によって救われたらしい。戦後は沖縄と同じように日本本土から切り離され、米軍政下に置かれた。しかも、軍事的価値がないことから物資や資金が沖縄に集中し、奄美は取り残された状態になった。そんなハブられた島には猛毒を持つ「ハブ」が生息する。

日々酒を呑んではクラブで踊り明かすような典型的な『島の女』である私が、約10年ぶりに島に行った。酒を飲みに出れば「内地の人」と呼ばれ、祖父母の家に行けば結婚の心配をされ、思春期の従姉妹には冷たくされる。観光と里帰りという両極端の立場を持って訪れたら、あるはずも無い居場所のなさに気づいた

前田ユキ

開催スケジュール
正確なスケジュールや詳細はSolfaウェブサイトよりご確認の上ご来場ください
12/12 17:00- 1000yen
12/13 20:00-24:00 1500yen
12/14 20:00- 1500yen
12/15 22:00- 2500yen
12/16 15:00-20:30 2000yen / 22:00-5:00 2500yen
12/17 16:00-23:00 2000yen
12/18 21:00- 1000yen
12/19 18:00- 1500yen
12/20 19:00- 500yen
12/21 17:00-23:00 2000yen
12/22 22:00- 3000yen
12/23 22:00- 2500yen
12/24 17:00- 1000yen
12/25 20:00- 1000yen
12/26 19:00- 1500yen
12/27 18:00- 2000yen
12/28 21:00- 1000yen
12/29 16:00- 2000yen / 23:00- 1000yen
12/30 22:00- 2500yen
12/31 19:00- 3000yen / BEFORE 11PM 2000yen
01/01ー04   close
01/05 21:00- 2000yen
01/06 22:00- 2500yen
01/07 15:00- 2000yen
01/08 16:00- 1000yen